研究課題/領域番号 |
10680476
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
核融合学
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研究機関 | 姫路工業大学 |
研究代表者 |
永田 正義 姫路工業大学, 工学部, 助教授 (00192237)
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研究分担者 |
福本 直之 姫路工業大学, 工学部, 助手 (90275305)
宇山 忠男 姫路工業大学, 工学部, 教授 (00093378)
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研究期間 (年度) |
1998 – 2000
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キーワード | 球状トーラス / 磁気ヘリシティ / コンパクトトーラス / 磁気リコネクション / スフェロマック / マージング / 電流駆動 / プラズモイド |
研究概要 |
本申請研究で得られた成果の概要は以下の通りである。 1.球状トーラス装置(HIST)の装置改良を実施することによって、プラズマ電流の維持時間が4msから最長8msまで延長することができた。配位維持の間、磁界信号に観測されたコヒーレントな揺動について解析を行った結果、外部トロイダル磁界を増大させるに従い、不安定モードがn=1モードから0に移行し、軸対称性がよくなることがわかった。外部トロイダル磁界がゼロの場合(スフェロマック配位に対応)、オープン磁束のn=1キンク変形が電流駆動に重要な役割を果たすことがわかった。一方、ST配位になると、軸対称性が格段によくなることから別の機構が考えられ、我々はヘリシティ源である磁化同軸プラズマガンからのプラズモイドの繰り返し生成とXポイント付近での磁気リコネクション・マージングがST配位の電流維持にとって重要であることを明らかにした。 2.外部磁場と入射コンパクトトーラス(CT)プラズモイドとの相互作用について、先ずFACT装置を用いてその予備実験を行い、磁場に垂直方向に入射CTがシフトする現象の解析、およびCTの磁場中進行過程において、どのようなドラッグ力を受けるのかについて調べた。これまで提唱されているモデルでは、運動エネルギー>磁気エネルギーの条件でCTの貫通距離が決定されることになっているが、実験ではその条件よりも深くCTが浸透することが観測された。これはCTプラズマ中で起きるホール効果が外部磁場の圧力と張力による制動力を緩和することが要因であることを考察した。また、同時に磁気リコネクションにおけるホール効果の重要性を示した。観測されたCTのシフト現象は、JFT-2M装置での入射実験でも同様に観測していることから、共通の現象であり、CTの中心対称軸上を流れるポロイダル電流と外部トロイダル磁界とのローレンツ力に起因することを示した。
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