研究課題/領域番号 |
10680514
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
環境影響評価(含放射線生物学)
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
田口 貞善 京都大学, 大学院・人間・環境学研究科, 教授 (90086819)
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研究分担者 |
野原 隆司 京都大学, 大学院・医学研究科, 講師 (80180769)
森谷 敏夫 京都大学, 大学院・人間・環境学研究科, 助教授 (90175638)
津田 謹輔 京都大学, 総合人間学部, 教授 (10180001)
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研究期間 (年度) |
1998 – 1999
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キーワード | 重粒子線照射 / 脳卒中易発症ラット / 骨格筋酵素活性 / 骨代謝 |
研究概要 |
本研究は重粒子線照射が若齢・老齢の脳卒中易発症ラット(SHRSP)の骨格筋の組織化学的特性および骨代謝に及ぼす影響を確かめることであった。この目的のため、次の4つの実験が1998〜1999年に遂行された。1)若齢のSHRSPラットに対する重粒子線照射の骨格筋の組織化学的特性への影響、2)Wistarの若齢と老齢ラット間の組織化学的特性への重粒子線照射の影響についての比較研究、3)カルシウム摂取量の違いによる宇宙滞在のSHRラットのMHCアイソフォーム発現への影響、4)微重力(無負荷)下でのX線照射の骨格筋の組織化学的特性への影響。 概して、これらの4実験において高重粒子線照射はヒラメ筋において中間線維の増加を伴う筋線維タイプ移行がみられ、また、形態的にはSO線維の著明な減少が観察された。しかし、筋線維の酸化的酵素活性にはほとんど差異がみられなかった。一方、解糖系酵素活性(alpha-GPD)は若齢ラットにおいて減少する傾向がみられた。さらに、骨強度をみると、重粒子線照射による影響は確かめることはなかった。宇宙滞在においてカルシウムの摂取量の増減に関わらずヒラメ筋においてFOG線維(24%)の占める割合が地上対照群に比較して増加した。ミオシン重鎖アイソフォーム発現から宇宙滞在ラットはtypeIIx24^〜28%の増加が地上対照群では全く現れないのに認められた。第4実験においてはヒラメ筋でSO線維のSDH活性がX線照射に関係なく解糖系酵素活性同様に微重力群において増加した。これらの知見はX線照射より形態的にも代謝的にも微重力が大きな影響をもたらすことを示している。
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