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1999 年度 実績報告書

結合性セルラーゼを生産する組換え好熱性細菌を用いた高速コンポスト化

研究課題

研究課題/領域番号 10680541
研究機関静岡大学

研究代表者

中崎 清彦  静岡大学, 工学部, 教授 (70180263)

研究分担者 苅田 修一  三重大学, 遺伝子実験施設, 助手 (90233999)
キーワードコンポスト / 高速コンポスト化 / 微生物 / 有機物分解 / セルロース / 好熱性細菌 / 組み換え菌 / セルラーゼ
研究概要

コンポスト原料を高速に処理するためには,難分解性有機物の1つであるセルロースの分解を如何に促進させるかが課題となる。コンポスト中ではセルロース自身が難分解性であることに加え,コンポスト化のような高温条件下ではセルラーゼを生産する微生物が生育しにくいために,コンポスト中にセルロースが残存しコンポストの熟成に時間を要する理由の1つにとなっている。そこで,本研究ではコンポストから高温で生育できる,増殖速度の速い好熱性Bacillus属細菌A8株を単離し,その菌にセルラーゼ遺伝子を導入することでセルラーゼ活性を持つ組換え菌を作成することを試みた。
プラスミドにセルラーゼ遺伝子を導入し,単離したBacillus属細菌A8株に直接形質転換すると形質転換効率が極めて低く,組換え菌の作成が困難であることを予備的な検討から確かめているので,一旦標準株であるBacillus subtilis ISWで組換え菌を作成し,その組換え菌からプラスミドDNAを大量に抽出してA8株に形質転換することとした。セルラーゼ遺伝子はClostridiumthermocellum由来の耐熱性セルラーゼ遺伝子(Cel A)を,プラスミドはpGDV1をそれぞれ用いた。CelAおよびpGDV1を2種類の制限酵素,Pst IおよびSca Iを用いて切断し,16℃,約12時間ライゲーション反応させた。ライゲーション後のDNAサンプルをプロトプラストのB.subtilis ISWに形質転換し,B.subitilis ISWのセルラーゼ遺伝子組換え菌を作成した。
次に,組換え菌を培養し,大量のプラスミドDNAを得てA8株に形質転換した。その結果,コンポスト由来の好熱性Bacillus属細菌A8株のセルラーゼ遺伝子組換え菌を作成することができた。

  • 研究成果

    (7件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (7件)

  • [文献書誌] K.Nakasaki et al.: "Comparison of Degradation Patterns of Organic Material in Batch and Fed-batch Composting Operations"Waste Management & Research. 16・5. 484-489 (1998)

  • [文献書誌] K.Nakasaki et al.: "Quantitative Analysis of Ammonia and Odorous Sulpher Compounds Evolved during Thermophilic Composting"Waste Management & Research. 16・6. 514-524 (1998)

  • [文献書誌] K.Nakasaki et al.: "Use of Wastewater Sludge as a Raw Material for Production of L-lactic Acid"Environmental Science & Technology. 33・2. 198-200 (1999)

  • [文献書誌] 中崎清彦: "有機性廃棄物のコンポスト化"混相流. 13・2. 117-125 (1999)

  • [文献書誌] 中崎清彦: "生ごみのコンポスト化技術"化学工学. 63・8. 446-449 (1999)

  • [文献書誌] K.Nakasaki: "Ultimate Degradability of Various Kinds of Biodegradable Plastics under Controlled Composting Conditions"Waste Management & Research. 62. 1-7 (2000)

  • [文献書誌] 中崎清彦: "生物系廃棄物コンポスト化技術"シーエムシー. 254 (1999)

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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