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1999 年度 実績報告書

孤立化した各種樹林の保全に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 10680550
研究機関姫路工業大学

研究代表者

服部 保  姫路工業大学, 自然・環境科学研究所, 教授 (00244690)

研究分担者 石田 弘明  姫路工業大学, 自然環境科学研究所, 助手 (80311489)
鈴木 武  姫路工業大学, 自然環境科学研究所, 助手 (30254460)
小舘 誓治  姫路工業大学, 自然環境科学研究所, 助手 (60254455)
キーワード孤立林 / 照葉樹林 / 種多様性 / 遺伝的多様性 / 種数-面積関係 / 土壌 / 孤立化 / 自然林
研究概要

1.孤立化した照葉樹林の種多様性と樹林面積の関係について長崎県対馬、宮崎県中央部において調査を行った。調査の結果、種数と面積には強い相関関係があることが明らかとなった。種数・面積の回帰式は対馬、宮崎、兵庫県で差が認められ、その要因について気侯条件等から考察を行った。孤立林の土壌については兵庫県三田市内のニュータウン内に残存する夏緑二次林で調査を行い、孤立化による土壌の乾操化を認めた。また長崎県対馬の照葉孤立林の調査においても孤立化の進んでいる土壌の方が乾燥化していることが明らかとなった。
2.孤立化の影響を明らかにするために、孤立化していない大面積で残存する里山や照葉樹林の調査を兵庫県下一帯、沖縄県西表島、鹿児島県稲尾岳、鹿児島県栗野岳、熊本県市房山で行った。里山の調査では種多様性を増加させるための手法について検討し、照葉樹やササ類の刈り取りなどが有効であることを明らかにした。非孤立の照葉樹林の調査では、それらの樹林はいずれも種多様性が高く、着生植物、腐生殖物、地生ラン類などの豊富さがその要因の一つと考えられた。
3.森林の孤立化と比較するために孤立している六甲山の東お多福山草原において調査を行った。森林の孤立化と同様草原の場合も孤立化、小面積化すると種多様性の減少が著しいことが明らかとなった。
4.遺伝的な多様性を見るために里山の林床に生育するシシガシラについて酵素電気泳動法による酵素多型からMoranの1による解析を行った。シシガシラには明瞭な集団内遺伝構造があり,その大きさはせいぜい3〜10m程度の距離であることが明らかになった。シダ植物の胞子分散は立地条件や種にかかわらず、胞子の有効な分散距離はかなり小さいと思われる。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] 小舘誓治、服部保: "三田市フラワータウンにおける孤立二次林と土壌環境"人と自然. 10. 15-27 (1999)

  • [文献書誌] 山戸美智子、服部保: "六甲山系・東お多福山草原の現状および管理手法"ランドスケープ研究. 63(5)印刷中. (2000)

  • [文献書誌] 山崎寛、青木京子、服部保、武田義明: "里山の植生管理による種多様性の増加"ランドスケープ研究. 63(5)印刷中. (2000)

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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