研究課題/領域番号 |
10680577
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研究機関 | 弘前大学 |
研究代表者 |
中村 敏也 弘前大学, 医療技術短期大学部, 助教授 (00155847)
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研究分担者 |
棟方 秀和 弘前大学, 医学部, 助手 (80271807)
高垣 啓一 弘前大学, 医学部, 助教授 (70163160)
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キーワード | ヒアルロン酸 / 4-メチルウンベリフェロン / 合成阻害剤 / 細胞外マトリックス / ヒト皮膚線維芽細胞 |
研究概要 |
研究代表者らは、蛍光物質である4-メチルウンベリフェロンが、培養細胞系でヒアルロン酸合成を阻害することを初めて報告し、これにより細胞外マトリックスの構造が形態学的に変化することを明らかにしてきた。本年度は、この4-メチルウンベリフェロン存在下に培養した細胞の、主に細胞層におけるヒアルロン酸をはじめとするマトリックス構成成分の生化学的検討を行った。細胞層におけるヒアルロン酸量は、すでに報告した培地のそれと同じように、0.5mMの4-メチルウンベリフェロンにより最大阻害を受け、さらに高濃度の4-メチルウンベリフェロンを加えてもそれ以上大きく阻害されることはなかった。この時、細胞表面ヒアルロン酸レセプターであるCD44もその発現量が減少していることが、酵素抗体法により知られた。次に、マトリックスタンパク質であるフィブロネクチン、タイプIコラーゲン、およびラミニン合成量への4-メチルウンベリフェロンの影響についても検討したところ、培地のフィブロネクチン量は変化がなかったのに対し、細胞層では明らかに減少していた。また、培地のタイプIコラーゲンは増加し、一方ラミニンは減少していたのに対し、細胞層ではいずれも変化がなかった。しかし細胞層では、タイプIコラーゲン、ラミニンいずれも変化がなかった。これらのマトリックス成分の変化が、4-メチルウンベリフェロンによる直接的な影響なのか、あるいは、4-メチルウンベリフェロンによりヒアルロン酸合成が阻害されたことによる二次的なものなのかは今後の検討を待つところである。
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