研究課題/領域番号 |
10680589
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研究機関 | 東海大学 |
研究代表者 |
斎藤 靖史 東海大学, 総合医学研究所, 助手 (70287100)
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研究分担者 |
秦野 伸二 東海大学, 総合医学研究所, 助手 (60281375)
池田 穣衛 東海大学, 総合医学研究所, 教授 (50266467)
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キーワード | ユビキチン / huntingtin / CAGリピート / 脱ユビキチン化酵素 / ハンチントン病 / ポリグルタミン |
研究概要 |
本年度はハンチントン舞踏病原因遺伝子と考えられているhuntingtinタンパク質、及び、ユビキチンタンパク質の細胞内における検出系を確立した。huntingtinについてはhuntingtinタンパク質のN末端の15アミノ酸残基と約200アミノ酸残基を抗原として、これに対する特異的な抗体を作製した。また、ユビキチンに関しては、タックをつけたユビキチン遺伝子を8個つないだポリタックユビキチン遺伝子発現プラスミドを作製した。これらの成功により、細胞内におけるhuntingtinおよびユビキチンの検出系が確立された。 脱ユビキチン化酵素はタンパク質のユビキチン化を阻害して分解を抑制すると考えられているが、その詳細な機能については不明の点が多い。この遺伝子はタンパク質の分解機構の一員として、脳におけるhuntingtin-ユビキチン複合体形成に関与している可能性が考えられる。そこで、我々のクローン化したヒトの新規脱ユビキチン化酵素(RS447-dUb)の発現について詳細な解析を行った。RS447-dUbのオープンリーディングフレーム(ORF)の上流の配列をプロモーターを持たないGreen Fluorescent Protein(GFP)遺伝子の上流につないでCos1細胞に導入してGFPの蛍光を定量することにより、プロモータ活性の同定を行った。この結果、RS447-dUbの転写には、ORFの上流179bpの領域に位置するCAATボックスが必要であることがわかった。RS447-dUbは4.7kbを基本ユニットとするタンデム反復DNA配列(RS447)であり、CAATボックスはこの配列内に存在していることから、RS447-dUbの発現はその反復配列内の配列に依存していることが判明した。
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