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1998 年度 実績報告書

血小板由来増殖因子(PDGF)リガンド受容体複合体形成機構の解析

研究課題

研究課題/領域番号 10680602
研究機関東京工業大学

研究代表者

宮澤 恵二  東京工業大学, 生命理工学部, 助教授 (40209896)

キーワード細胞増殖因子 / 受容体 / プロテアーゼ
研究概要

本研究は、組換え体として大量発現した血小板由来増殖因子(PDGF)受容体細胞外ドメイン(αRD1-4)を用いて、リガンド-受容体複合体形成の分子的基盤についての知見を得ることを目的としている。本年度はαRD1-4を各種プロテアーゼにより限定分解して調製したフラグメントについてPDGFとの複合体形成を生化学的に検討し、機能的に重要な領域を同定した。
まず、αRD1-4とPDGF-BBの複合体形成をゲルろ過法、未変性ゲル電気泳動法、動的光散乱法により検討した。その結果、2分子のαRD1-4と1分子のPDGF-BB(PDGF-B鎖のホモダイマー)とが安定な複合体を形成することがわかった。つぎに、αRD1-4からトロンビン限定分解により、PDGFα受容体細胞外ドメインのうちIg4を含まないフラグメント(αRD1-3)を大量調製した。αRD1-3もPDGF-BBと2:1の複合体を形成した。また、リガンドの細胞への結合の阻害実験から、αRD1-3はαRD1-4と同等のリガンド結合能をもつことがわかった。しかし、αRD1-4との複合体のほうがαRD1-3との複合体よりも顕著に安定であった。したがって、Ig4はPDGFと受容体の結合には直接関与しないが、複合体の安定化に寄与することが示唆された。また、αRD1-4をリシルエンドペプチダーゼで処理することによりIg1およびIg2のみを含むフラグメント(αRD1-2)を得た。αRD1-2はPDGF一BBとは安定な複合体を形成したが、PDGF-AAとは複合体形成が著しく弱かった。一方、αRD1-3はPDGF-AA、-BBと安定な複合体を形成する。したがって、PDGF受容体の細胞外ドメインにおいてPDGF-AAとの結合には主にIg3が、PDGF-BBとの結合には主にIg1あるいはIg2が寄与していることが明かとなった。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Miyazawa K.et al.: "Role of Immunoglobulin-like Domains 2-4 of the Platelet-derived Growth Factor α-Receptor in Ligand-Receptor Cemplex Assembly" J.Biol.Chem.273. 25495-25502 (1998)

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公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

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