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1998 年度 実績報告書

アクトミオシンモーターFENN効果の一分子計測

研究課題

研究課題/領域番号 10680641
研究機関帝京大学

研究代表者

茶圓 茂  帝京大学, 医学部, 講師 (60142452)

研究分担者 白川 伊吹  帝京大学, 医学部, 助手 (80236190)
キーワードアクトミオシン / FENN効果 / 一分子過程 / モータ蛋白
研究概要

『生物分子モーターの1方向性の運動はどのようにしておこるのか?』問題に対して、いろいろな説明が提出されている。生物分子モーターのひとつであるアクトミオシン系ではその説明のひとつとして、『滑りの力を発生する正のストレインのところでアクチンとミオシンは解離しないで、ストレインが小さい、あるいは負のところで解離しやすいというバイアスを利用している』という考えがある。平成9年度の本重点領域研究の公募班員としての研究では、筋原線維のATPターンオーバーがストレインに依存することを直接的に示し、上記の説のようなバイアスの存在を示唆した。平成10年度の研究では、研究対象を筋原線維からアクチンフィラメントとミオシンのレベルまで下げ、このstrain依存ADP遊離速度の性質がモータータンパクに内在するものかどうかを調べた。実験は、HMMトラック&アクチンフィラメントに結合した蛍光性ATPアナログ(Cy3nucleotide)がCagedATPの光分解で放出されるATPに置き換わっていく速度とアクチンフィラメントがHMMトラック上を滑る速度をストレインがかかる条件下で同時測定した。クロスブリッジにストレインのかける方法は正常のHMMのほかに、滑りの負荷となるNEM処理HMMを混ぜることで行った。アクチンフィラメントはCy5蛍光色素で標識し、ATPにはCy3-EDA-ATPを用い、そのイメージングはW-VIEW光学ユニットと、エバネエッセント励起による蛍光イメージング装置を組立、使用した。実験の結果は、負荷の程度(NEM処理HMMの割合)によらず置換速度はほぼ一定であった。さらに、現在、直接、アクチンフィラメントがHMMトラック上を滑る間のCy3nucleotideがアクトミオシンに結合している寿命を測定する実験を進めている。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Shigeru Chaen: "Measurement of ATP turnover during shortening and lengthering of rabbit psoas myofibrils using a fluorescent ATP analog." Adv.Exp.Med.Biol.453. 569-576 (1998)

  • [文献書誌] Hidetake Miyata: "Evanescent excitation microscopy.Its application to the study of single molecular process kinetics of actomyosin motor." Adv.Exp.Med.Biol.453. 29-35 (1998)

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公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

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