研究概要 |
酵母のtwo hybrid法でRagAと相互作用する蛋白質を分離していますが、前年までに新規の蛋白質が三つ分離されています。今年度は、このうちのRagCはグアニンヌクレオチドと結合するG蛋白質であることを確認し、グアニンヌクレオチド(GDP,GTP)との結合や解離を時間をおって調べました。この結果から、RagCは、GDPを遊離する活性が非常に強いことが示されました。RagCとRagDは、それぞれカルボキシル末端部分でRagAのカルボキシル末端部分と結合していることを酵母のtwo hybrid法と試験管内で確認しました。[35-S]メチオニン存在下で試験管内で合成しましたRagCのカルボキシル末端部分と大腸菌で合成したGST融合RagAを混ぜて、GST融合RagAと共沈することを確認しました。また、新規ヒト遺伝子227の解析をおこないました。BHK21細胞で227を発現させ免疫間接蛍光法で細胞核に存在することを見いだしました。また、BHK21細胞で227とRagAを同時に発現させると同じ局在を示しました。酵母のtwo hybrid法で227はRagAのGTP型(Q66L)には結合するがGDP型(T21L)には結合しないことを確認しました。このことは、227がRagAのエフェクターであることを示唆しています。また、今年度新たにRagAと相互作用する新規ヒト遺伝子158を同定し解析を行っています。
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