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1998 年度 実績報告書

アルツハイマー病原因遺伝子プレセニリンがアミロイド前駆体タンパク代謝に及ぼす影響

研究課題

研究課題/領域番号 10680733
研究機関(財)東京都精神医学総合研究所

研究代表者

亀谷 富由樹  財団法人東京都精神医学総合研究所, 分子生物学研究部門, 研究員 (70186013)

研究分担者 森 啓  大阪市立大学医学部老年医学研究部門脳, 神経系分野, 教授 (10159189)
田中 喜久子  (財)東京都精神医学総合研究所, 分子生物学研究部門, 技術部研究員
キーワードAlzheimer's disease / amyloid / amyloid precursor protein / presenilin / Abeta
研究概要

早期発症型家族性アルツハイマー病の原因遺伝子プレセニリン1(PS1)は467残基のアミノ酸からなる膜タンパク質であることが知られ、その突然変異がアミロイド線維の主成分であるAβ42を増加させることが明らかとなっている。このことは、PSlがAβの前駆体タンパク質(APP)の代謝過程に関与していることを示唆している。そこで本研究では、PSlとAPPの関連性について培養細胞を用いて解析した。
PC12D細胞および安定的にAPP695を発現するたCHO細胞(CHO695)に、PS1遺伝子およびPS1突然変異型遺伝子を安定的に組み込んだ。発現したPS1および突然変異PS1はPS1N末抗体AD3NおよびPSN2、ループ部抗体AD3L、C末抗体CC3を用いて確認した。得られた遺伝子導入細胞の膜分画に存在するAPPおよびAPPC末断片を抗APP抗体22C11、抗Aβ抗体6E10およびY27、およびAPPC末抗体R37を用いて解析した。
PSlおよびPS1A260V導入PC12D細胞と未導入細胞から得られたAPPおよびその誘導体を比べてみるとαおよびβ分泌酵素による切断およびその割合について差は見られなかった。これらのことからPSlが直接APPのαおよびβ分泌酵素による切断に関与する可能性は低いと考えられた。次に、APPの発現量に対するC端断片の量を比べてみるとPSl導入細胞では未導入細胞に比べC端断片の量が減少し、PS1A260V導入細胞ではC端断片の量が増加していた。CHO695細胞においても同様の結果が得られた。以上のことからPSlおよび突然変異PSlはAPPC末断片の代謝関与していることが推定された。
培養細胞に導入したPSlおよび突然変異PS1は膜画分に存在するAPPC末断片の代謝に影響を与えた。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Y.Sekijima,F.Kametani,et al: "Presenilin-1 exists in the axoplasm fraction in human brains of aged Down's syndrome patients and non-demented idividuals" Neuroscience Letter. (1999)

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公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

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