• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

1999 年度 実績報告書

プレコンディショニングによるLTP抑制現象の研究

研究課題

研究課題/領域番号 10680738
研究機関山形大学

研究代表者

藤井 聡  山形大学, 医学部, 助手 (80173384)

キーワード海馬Ca1ニューロン / シナプス可塑性 / 長期増強 / 脱長期増強 / 長期抑圧 / 長期増強誘導抑制 / イノシトール3燐酸 / NMDA受容体
研究概要

本研究の目的は,プレコンディショニングによる長期増強(long-term potentiation: LTP)誘導抑制のメカニズムの明示である。そのメカニズムを「特定周波数のプレコンディショニング刺激が複数の2次情報伝達系を賦活し、その後のLTP誘導を抑制する」と仮定し、(1)プレコシディショニング時のシナプス後細胞へのCa^<2+>流入、細胞内Ca^<2+>storeからの放出,(2)長期増強誘導抑制に関与する2次情報伝達系の検討、(3)LTP誘導の可否とテタヌス刺激後シナプス後細胞でのCa^<2+>濃度との相関、を電気生理学的および薬理学的に検討した。その結果,LTP誘導抑制が,(1)プレコンディショニング時シナプス後細胞へのNMDA受容体を介したCa^<2+>流入とInositol triphosphate(IP3)受客体を介した細胞内Ca^<2+>storeからのCa^2放出の両者がメカニズムに関与している,(2)cyclic AMPを介したmodulationを受ける,(3)テタヌス刺激で上昇した細胞内Ca^<2+>濃度の半減期にLTP誘導の可否が依存する,事が明らかにされた。従ってLTP誘導抑制のメカニズムは,(1)プレコンディショニングがシナプス後細胞のNMDAおよびIP3受客体の両者を活性化して特定の情報伝達系を賦活し,(2)その後にテタヌス刺激を与えても細胞内Ca^<2+>上昇の半減期を縮めて、LTP誘導を抑制する,ことが示唆された。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Fujii,S.,Kuroda,Y.,Ito,K.-I.,Yoshioka,M.,Kaneko,K.,Yamazaki,Y.,Sasaki,H.,Kato,H.,: "Endogenous adenosine regulates the effects of low-frequency stimulation on the induction of long-term potentiation in CA1 neurons of guinea pig hippocampal slices,"Neuroscience Letters. 279. 121-124 (2000)

URL: 

公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi