研究課題/領域番号 |
10680795
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
山口 俊郎 大阪大学, 産業科学研究所, 助手 (40167698)
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研究分担者 |
井上 雅博 大阪大学, 産業科学研究所, 助手 (60291449)
市原 潤子 大阪大学, 産業科学研究所, 助手 (60110772)
坂本 清子 大阪産業大学, 教養部, 講師 (50268249)
中平 敦 京都工学繊維大学, 工業学部, 助教授 (90172387)
岡崎 正之 広島大学, 歯学部, 教授 (30107073)
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キーワード | バイオセラミックス / ハイブリットマテリアル / バイオアクティブ / アパタイト |
研究概要 |
1) バイオミメティクなアプローチによるアパタイトの形体制御 コラーゲン上でアパタイトが生成する過程からヒントを得たバイオミメティクなアプローチで、α-TCP(トリリン酸カルシウム)の加水分解を用いたアパタイトの形状制御を行った. コラーゲンはおよそ1/3がグリシン、多くのリジンおよびプロリンや、これらが水酸化されたヒドロキシリジンおよびヒドロキシブロリンを含む。このようにコラーゲンは水酸基を多く持つタンパク質である。また、プロリンのような疎水性アミノ酸を含み、タンパク質表面には親水的な部位と疎水的な部位が混在する.このようなタンパク質表面でのアパタイト形成反応は不均一系反応であると考えられる。これらを要約して、1)水酸基がアパタイト形成に関与、2)疎水的な環境がアパタイト形成に関与、3)不均一系でアパタイト形成、の3つの要素がアパタイト形成に関与していると考える。これらの要素を含む単純な系として、疎水性アルコール共存下でのa-TCPの加水分解反応を行った. アパタイトへの加水分解の反応速度を比較すると、EtOH<8uOH<HexOH<OctOHで、OctOHを共存させた場合が最も速く加水分解が進行した.また、疎水性アルコールを用いた不均一系で、従来の方法では得られなかったウィスカー状のアパタイトが効率良く合成できた.このウィスカー状のアパタイトを常圧で1000℃で焼結することにより、気孔率40%のポーラスなアパタイトを合成できた。 2) アテノシンモノリン酸とアパタイトの複合体の合成 生体内でエネルギー代謝に重要な役割を果たしているアデノシンモノリン酸とアパタイトの複合化を試みた.複合体はゾル-ゲル法を用いて、アデノシンモノリン酸を共存させて合成した.粉末X線回折および固体NMRからはアパタイトの構造上の変化は認められなかった.しかしながら、TEM観察では部分的に層状構造が確認され、また元素分析からは、表面吸着によるものよりも多くのアテノシンモノリン酸が含まれることが示唆された。
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