研究課題/領域番号 |
10680799
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研究機関 | 大阪府立大学 |
研究代表者 |
岡 勝仁 大阪府立大学, 先端科学研究所, 助教授 (70203966)
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研究分担者 |
平野 義明 大阪府立大学, 工学部, 助教授 (80247874)
林 壽郎 大阪府立大学, 先端科学研究所, 教授 (90026089)
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キーワード | ポリペプチド / コンホメーション / 分子力学 / ペプチド合成 / 医用高分子材料 / 周期性タンパク質 / コラーゲン / ハイドロゲル |
研究概要 |
1)アミノ酸配列とコンホーメションの対応関係に関する知見の集積のため、天然由来の周期性タンパク質のコラーゲン等におけるプロリン含有の反復アミノ酸配列をモデル化した周期性ポリペプチド、Poly(Gly-Pro-Xaa)、Poly(Xaa-Pro)、Poly(Xaa-Pro-Pro)の合成を液相法により試み、目的とする化合物を得た。円二色性測定の結果、既知のヘリックス構造とは異なるスペクトルを得た。得られたスペクトルパターンは分子力学計算により予測しているコンホーメションの可能性を強く支持している。今後NMR測定により、構造の確定を試みる。また、絹フィブロインの反復アミノ酸配列中のセリン残基の役割明らかにするため、反復アミノ酸配列をモデル化したオリゴペプチドの合成を試み、目的とする化合物を得た。2)天然由来の周期性タンパク質を越えた新しい種々の反復アミノ酸配列設計を行い、分子力学計算に基づく構造最適化によるコンホメーション解析を通じてアミノ酸配列と安定な基本骨格構造の対応関係についての有用な知見を得た。3)タンパク質分子における重要な立体構造形成因子である静電相互作用とジスルフィド結合に着目し、その役割について理論的解析を試みた。静電相互作用については、タンパク質の基本構造のひとつであるα-ヘアピン構造について、安定化様式に関わる重要な定量的知見を得た。ジスルフィド結合については、α-ヘアピン構造、β-ヘアピン構造について、その導入位置と構造安定化に関する有用な知見を得た。4)ハイブリッド体合成の新しい手法に関わる基礎的知見を得るため、ポリ(アクリル酸)-リジン系の熱重合反応を試た。反応の進行を示すハイブリッド型ハイドロゲルの生成を確認した。
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