• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

1998 年度 実績報告書

pHと温度の2つの外部刺激に応答するマイクロカプセル表面の設計

研究課題

研究課題/領域番号 10680805
研究機関東京理科大学

研究代表者

牧野 公子  東京理科大学, 薬学部, 助教授 (40147509)

研究分担者 大島 広行  東京理科大学, 薬学部, 教授 (60176873)
キーワード刺激応答性 / マイクロカプセル / 温度 / pH / DDS / 相転移
研究概要

ポリ(N-イソプロピルアクリルアミド)(Poly(NIPAM))は33℃付近に相転移温度を持ち、それ以下の温度では膨潤し、それ以上の温度で収縮する感温性高分子ゲルである。
マイクロカプセルの膜を感温性高分子ゲルで調製するために、水溶性モノマーとして側鎖にイソプロピルアミド基を持ち、両末端にアミノ基を持つ、L-リジンイソプロピルアミド(LIPA)を合成した。このLIPAをクロロホルム:シクロヘキサンの混合溶液中に分散して水/油エマルションとした。外相の油相にテレフタル酸ジクロリド(TPC)を溶解すると、水/油界面で水溶性モノマーと油溶性モノマーがペプチド結合するので、Poly(LIPA-TPC)マイクロカプセルが得られた。このPoly(LIPA-TPC)マイクロカプセルをNaCl水溶液中に分散し、種々の温度におけるNaClの膜透過速度を測定した。35℃以下では40℃以上に比べて、膜透過係数は大きく、膜透過係数が35℃と40℃の間で急激に減少することが示された。さらに、水溶性モノマーとしてオルニチン(Om)を添加すると、Poly(LIPA-Om-TPC)マイクロカプセルが得られた。このPoly(LIPA-Om-TPC)マイクロカプセルを用いて、同様にNaClの膜透過速度を種々の温度で測定した。この場合は、温度が40℃以下では膜透過係数は変化しないが、45℃付近で急激に減少することが示された。
また、Poly(LIPA-Om-TPC)マイクロカプセルは外液のpHに応答して粒子径が変化した。これは、カルボン酸とアミノ基を持つ、両性電解質で膜が形成されているためである。このマイクロカプセルは45℃付近に相転移温度を持ち、かつ、pHに応答して膨潤収縮した。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Kimiko Makino: "“Thermosensitive Gels", Interfacial Dynamics, C, 16" Marcel Dekker, (1999)

URL: 

公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi