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1998 年度 実績報告書

直観的確率判断の認知過程

研究課題

研究課題/領域番号 10710032
研究機関淑徳大学

研究代表者

山岸 侯彦  淑徳大学, 国際コミュニケーション学部・経営環境学科, 助教授 (70286136)

キーワード確率判断 / 認知過程 / 両立性原理 / 直観的判断 / 非対称性
研究概要

人間が直感的に理解する不確実性、即ち主観的確率判断の研究は、複雑さを増す現代社会の急務である。1970年代以降の認知科学は、主観的確率が確率論の規範から逸脱することを示した。本研究では新たな主観的確率の非合理的現象を示し、その認知過程を分析する。先行研究により、事例XがカテゴリCに属する確率の判断では、XとCの類似性によって判断するため、矛盾が生じる。一方、類似性判断の研究は、類似性と非類似性が同時に高い事例の組合せを示している。以上の知見を発展させるため、次の(1)〜(3)を示し、説明のための認知モデルを検証する。
(1) XがCのメンバーではない確率は、XとCの典型の非類似性で判断する。
(2) Cの典型との類似性と非類似性が共に高いXは、Cである確率とCではない確率が同時に高く判断される。
(3) 「XがCのメンバーである確率」判断と、「XがCのメンバーではない確率」判断の間に、論理的・系統的な矛盾が生じる。
平成10年度の成果としては、予備研究となる類似性実験とカテゴリ判断実験を行った。前者は上記(1)・(2)、後者は(3)の仮説を検証した。これらの結果を報告する学会発表を行った。また、確率判断の認知過程をより詳細に記述するデータを収集するためのコンピュータ・プログラムは平成11年度の実験実施へ向け、引き続き開発中である。
平成11年度の課題は、本研究の論理的な最重要点、即ち上記(3)の理論的発展である。平成10年度に確認されたな判断現象をもたらす認知過程が、先行研究が扱った異なる種類の判断(類似性判断、文章検証判断、意思決定、選好強度判断等)における論理的矛盾をもたらす認知過程と同様であることを、認知過程の変動を詳述するデータによって示すことである。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] YAMAGISHI,Kimihiko: "Intuitive Probability Judgments of Membership and Non-Membership" Poster presented at the 1998 annual meeting of Society for Judgment and Decision Making.Dallas,TX.(1998)

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公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

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