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1998 年度 実績報告書

自己評価維持プロセスにおける特性自尊心の役割

研究課題

研究課題/領域番号 10710061
研究機関帝京大学

研究代表者

伊藤 忠弘  帝京大学, 文学部, 講師 (90276759)

キーワード自尊心 / 自己防衛 / 自己高揚 / 自己評価 / セルフ・ハンディキャッピング / 平均以上効果
研究概要

高自尊心者と低自尊心者の自己評価維持プロセスのあり方の違いを明らかにするために以下の研究を行った。
1 自尊心および認知的負荷が特性形容詞の自己記述の仕方に及ぼす影響
パソコンのモニターにターゲットになる数字が点滅する回数を数えるという課題と並行して、特性形容詞(肯定語・否定語・中性語)が自分にあてはまるかどうかを、「はい」または「いいえ」の二件法で、できるだけ速くキーボード入力によって回答するように求めた。その際、点滅のスピードを速くすることで認知的負荷を高くかける条件(高負荷条件)と、スピードを遅くすることで認知的負荷を少なくかける条件(低負荷条件)で、高自尊心者と低自尊心者の自己記述の仕方が異なるかどうかを調べた。しかし、認知的負荷の高低による自己記述の肯定度に違いはなく、高自尊心者の肯定的自己記述および低自尊心者の否定的な自己記述に自己呈示的な側面が含まれているかどうかは明らかにならなかった。
2 平均以上効果の媒介要因としての評価領域の曖昧さの影響
ある特性や能力における自分の相対的な位置を評定させたときに、半数以上の人が「自分は平均よりも上である」と考える「平均以上効果」は自己高揚動機に基づいている。平均以上効果は評価次元が明確でない性格特性において生じる可能性がある(Dunning et al.,1989)。知的能力、社交性など7つの領域について、具体的な実例を2つ挙げる条件(低曖昧条件)、6つ挙げる条件(中曖昧条件)、挙げない条件(高曖昧条件)を設け、同年齢の大学生における自分の相対的な位置を回答させた。先行研究と同様に優しさやまじめさで平均以上効果が認められたが、予測に反して曖昧さの効果は認められなかった。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 伊藤 忠弘: "特性自尊心と自己防衛・高揚行動" 心理学評論. 41. 57-72 (1998)

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公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

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