本年度は、昨年度の農村女性の生活時間調査前半(冬期、春期)の後半(夏期、秋期)分の調査を実施した。調査対象者174名(二日分づつを記入)、平均年齢は女性61歳、男性63歳回収率は、夏期女性74.7%、男性53.4%、秋期女性70.7%、男性54.0%、有効サンプル数は夏期女性250、男性183、秋期女性236、男性176であった。 調査の結果、「主にしていたこと(大分類)」の平均は、夏期で「生理学活動」男性741分、女性670分、「農業にかかわる仕事」男性144分、女性89分、「農業以外の仕事」男性194分、女性98分、「家事」男性114分、女性363分、「社会的活動」男性67分、女性74分、秋期で「生理的活動」男性724分、女性661分、「農業にかかわる仕事」男性219分、女性160分、「農業以外の仕事男性144分、女性83分、「家事」男性108分、女性322分、「社会的活動」男性67分、女性90分であった。社会的有用労働時間の総計の平均は夏期で男性518.4分、女性623.6分、秋期で男性537.3分、女性655.5分となり、夏秋ともに女性の方が100分以上長時間労働であることが分かった。これに「同時にしていたこと」の平均(夏期女性575分、男性380分、秋期女性605分、男性188分)をくわえると、男女差はさらに拡大する。 「農業にかかわる仕事」と「農業以外の仕事」の合計をペイド・ワーク、「家事」と「社会的活動」の合計をアンペイド・ワークとすると、夏期秋期ともに男性がペイド・ワーク、女性がアンペイド・ワークにより多く従事している実態が明らかとなったが、女性のアンペイド・ワーク(平均)は、少なく見積もっても夏期で436分、〈「同時にしていたこと」をあわせると1011分)、秋期で390分(802分)にも及ぶことが分かった。
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