研究概要 |
精神障害者の地域生活を支援するため,多領域・多職種によるフォーマルなネットワークおよび精神障害者の家族や友人,ボランティアなどによるインフォーマルなネットワークによっておこなわれるチーム活動(ケアマネジメント活動)が重要である。精神障害者の地域生活を支えるネットワークを作り,維持し,展開していく関係諸機関・施設,地域住民などによる効果的かつ効率的な援助方法・技術(=ケアマネジメント)の構築を図る研究を実施した。 わが国におけるケアマネジメントの中心的役割を今後果たすのは,精神障害者社会復帰施設(以下,施設)であるが,この施設を中心に訪問・調査を実施した。比較的歴史があり,先駆的な活動を続けている施設に焦点をあて,併せて精神障害者地域生活支援センターも対象とした。上記施設等を訪問し,職員,またそれらを支援している人々,また利用者を対象とした聞き取り調査をおこなった。 聞き取り調査は次のようにおこなった。まず郵送による事前アンケート調査を全国の施設を対象に実施し,その後訪問による聞き取り調査を実施した。現在調査分析中で平成11年度に引き続き研究を実施する予定である。ケアマネジメント活動の成功例、失敗例を抽出し,際精神障害者を生活支援するために必要な社会的条件やケアマネジャーの役割・能力などに焦点を当てていく予定である。
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