今年度は次の2つの作業を進めることができた。 第一に、調査対象であるノルトライン・ヴェストファーレン州における学校内の各種会議に関する規定を調べ、制度枠組みを把握した。関係法令および研究論文をもとに、各種会議で審議されることになっている事項としてどのような事項があるのかを調べた上で、どのような構成員によって審議されているのか、その構成員はどのように選出されているのかについて明らかにした。 第二に、第一の作業と平行して、調査方法の検討および調査票の作成を進めた。調査方法としては、特定の学校種に限定する必要があるとの結論に達し、ギムナジウムを対象として校長宛に調査票を郵送することにした。その際、回答してもらった校長には、調査結果のフィード・バックを行うことを調査時に明記することで、回収率の向上を図ることにした。さらに、10日間にわたるドイツ滞在によって、ドイツ国際教育研究所(フランクフルト)および調査対象であるノルトライン・ヴェストファーレン州の文部省(デュッセルドルフ)を訪問する機会を得て、両機関の担当者から調査方法および調査票についてのアドバイスを得ることができた。 本年度は上記の作業に加え、実際に調査票を送付するとともに関連資料を収集するという作業も予定していた。しかし、とりわけ第二の作業に十分な時間をかけ、作業を慎重に進めたため、この第三の作業は次年度に実施することになった。次年度は早急に調査対象校のリストアップを行うとともに、調査票を郵送する予定である。
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