平成10年度においては、1990年代アメリカ合衆国の中等学校カリキュラムにおけるキャリア選択援助の位置づけに関して、次のような研究を行った。 1. 各州政策概要の把握 連邦教育局によって作成された「学校から職業への移行」をめぐる諸政策に関する専門WWWサイト(http://www.stw.ed.gov/)より、各州の関連政策・行政施策の概要に関する情報を得て、整理・分析を行った。 2. 先行研究の収集と分析 ERICによって検索した関連先行研究について、筑波大学図書館所蔵のマイクロフィッシュからそのコピーを入手し、分析を行った。 3. 各州教育当局への資料送付依頼項目の作成、及びそのレビューを受けるための訪米 上記「1」「2」に基づき各州教育当局に対する資料送付依頼項目を具体化し、その項目を中心とした研究計画全体のレビューを受けるため、Missouri大学のNorman Gysbers教授を訪問し、指導を受けた。(1998年11月) 4. 各州教育当局への資料送付依頼状の発送 Gysbers教授の指導に基づき、連邦レベルでの関連重要団体(National OccupationalInformation Coordinating Committee)の組織変革の可能性、各州で推進される州内統一学習到達度試験の導入の影響などを視野におさめつつ資料送付依頼項目を改訂し、各州教育当局に対して、資料送付依頼を発送した(1998年1月)。 今年度は、以上の通り、来年度末に予定される本研究のまとめに必要な基礎的作業を行った。
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