本年度は、公会計・監査制度の日英比較研究を行うための基礎資料収集、およびそのための基礎的研究を中心に行った。資料提供を受け、また専門的意見を聴取するため各専門家とお会いしているほか、研究レビューを受ける目的から、日本に滞在中であったイギリスの専門家である研究者(シェフィールド大学・クリストファー・ハンフリー教授はか)にもお会いし、研究レビューおよび資料収集を行っている。 基礎的研究としては、日本監査研究学会東日本部会において報告(「企業不正と公認会計士監査制度の展開」、於中央大学、98年7月)、これは本年度に論文として公刊されることが決まっており、また日本会計研究学会において行った報告(「監査領域の拡大と公認会計士の責任」、於明治学院大学、98年9月)も、近日中に公刊の予定である。 特に公監査制度については、その端緒として、日本の地方自治体との比較を行った研究報告をAPIRA98(2nd Asian Pacific Interdisciplinary Research in AccountingConference)において報告("No Value for Moncy:Audit against the Fraud cases in JapaneseLocal Government")している。 これらの報告については、現在刊行決定済みまたは準備中であり、次年度へ継続する課題となる。また、今後は特に収集資料から公監査制度のイギリスおよびその影響下にある国々について研究成果をまとめることとなる。
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