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1998 年度 実績報告書

p進Hodge理論の研究

研究課題

研究課題/領域番号 10740011
研究機関京都大学

研究代表者

辻 雄  京都大学, 数理解析研究所, 助手 (40252530)

キーワードp進ホッヂ理論 / p進コホモロジー / 数論幾何
研究概要

今年度は、主にp進体上の開多様体のp進エタール・コホモロジーとクリスタリン・コホモロジー、ド・ラム・コホモロジーの比較について、サンドミック・コホモロジーを用いて研究する計画であった。主な問題は、コンパクト台付きのサントミック・コホモロジーを定義し、それとフンパクト台付きのp進エタール・コホモロジーとの間の同型を示すことである。(コンパクト台付きでない場合は完成済み。)しかしながら、コンパクト台付きのサントミック・コホモロジーを与えるようなサントミフク・サイト上の層を構成することが、当初考えていたよりもかなり難しく、残念ながら計画を達成することはできなかった。来年度も研究を継続する予定。今年度得られた主な結果は次の2つ。
1 複素数体上のいわゆるホッヂ理論では、ボワンカレの補題によってC係数の特異コホモロジーとド・ラム・コホモロジーの同型が示される。このボワンカレの補題の、p進ホッヂ理論のクリスタリン予想(今では定理)における類似を得た。証明にはG.Faltingsのalmost etale理論を用いる。応用として、クリスタリン予想の別証明や、十分小さなsmooth ring例えば局所環に対する、p進クリスタリン表現に係数をもつ幾何的基本群のガロア・コホモロジーの計算がある。残りの数論的な部分つまりp進体の絶対ガロア群のガロア・コホモロジーについて、これから研究する予定。
2 各成分がsemi-stableな退化を持つような(truncated)simplicial schemeに対する比較定理:Semi-stable予想を証明した。これにより、P.DeligneのTheorie de Hodge IIIのp進ホッヂ理論における類似が完備な多様体の場合は完成したといえる。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Takeshi Tsuji: "p-adic Hodge Theory in the semi-stable reduction case" Proceedings of the ICM,Vol.II(Berlin,1998)Doc.Math. Extra Vol.II. 207-216 (1998)

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公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

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