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1998 年度 実績報告書

実リー群の許容表現に関する一般型球関数とモジュラー多様体の実ホッジ構造

研究課題

研究課題/領域番号 10740017
研究機関東京都立大学

研究代表者

宮崎 琢也  東京都立大学, 理学研究科, 助手 (10301409)

キーワードジーゲル保型形式 / 導来関手加群 / ホイタッカー関数 / べき零軌道 / 波面集合
研究概要

実シンプレクティック群の許容表現に関する球関数ー主偏極アーベル多様体のモジュライ上の実調和的微分形式に対応する保型形式というのが存在する。これはいわゆる正則なジーゲル保型形式を含み、幾何的に見ても標準的なクラスをなすと考えられる。実際の実調和性は実シンプレクテイック群の導来函手加群の性質によって記述されることが、松島・村上理論としてボレル、ズッカーマン、ボーガンなどの研究を経て明らかになってきた。このような表現の性質を保型形式の研究に応用するために、表現のさまざまな球関数空間への実現を決定することは有効な研究方向である。筆者は今年度の研究において、シンプレクティック群のホイタッカー球関数実現に関して詳しく調べ、その実現の有無・性質について、それぞれの導来函手加群に対して具体的な結果を得ることが出来た。特に、群の表現論における一つの研究指針:表現とリー環の冪零軌道との対応原理、にしたがって、ホイタッカー球関数実現の存在性などを特徴付けたいという試みがあるが、これについて、2次のシンプレクティック群という一個のみの対象についてではあるが、表現に対して定義される波面集合という冪零軌道によって、よい実現の存在性が特徴づけられるという結果を得た。この主張の記述自体は、一般の半単純群の表現に関する自然な概念を用いてなされるものであり、そのまま予想として定式化して差し支えないものと考えている。またこの結果を得るに至った方法は、定性的記述には群を特定する必要はほとんどないと思われるので、必要な定性的な点のみを抽出して十分に記述する方法をつくることが望まれると考えている。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] 宮崎琢也,織田孝幸: "Principal.Series.Whittaker functions on Sp(2;IR), II" Tohoku Mathematical Journal. 50. 243-260 (1998)

  • [文献書誌] 宮崎琢也: "Slowly increasing generalized Whittaker functions for derived function modules of Sp(2,IR)" 京都大学数理解析研究所講究録に発表予定. (1999)

  • [文献書誌] 宮崎琢也: "The generalized Whittaker functions for Sp(2,IR) and the gamana functor of the Andrianov L-functions" Journal of Mathematical Sciences, The University of Tokyo. 発表予定. (1999)

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公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

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