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1999 年度 実績報告書

時間的に不連続な生態学的摂動が加わる生物個体群動態に関する数理モデル研究

研究課題

研究課題/領域番号 10740054
研究機関奈良女子大学

研究代表者

瀬野 裕美  奈良女子大学, 大学院・人間文化研究科, 助教授 (50221338)

キーワード数理生態学 / 数理モデル / Lotka-Volterra系 / 生態的撹乱 / 共存 / 競争系 / 餌-捕食者系
研究概要

・競争関係にあるLotka-Volterra型2種競争系を考え,2種が共存できず,いずれかの種のみが最終的には絶滅するような条件の下で,周期的にこの2種の競争関係を中断する一定期間を与え,その期間中は,2種のそれぞれは独立して増殖しているような仮定による数理モデルの解析を進めた。数値計算による解析の結果,競争関係の時間間欠性の特性に依存して,絶滅するべき種の入れ替わりや2種の共存が実現することが判明し,そのような新しい相と競争関係の時間間欠性の特性を表すパラメータとの関係についての詳細な解析を数学的手法も用いて進めた。立命館大学理工学部中島久男氏との共同研究により,2種共存に関するPersistenceのための十分条件を解析的に導き,その結果も含めて,平成12年8月23-27日に米国インディアナ州West Lafayetteで開かれるThe Second International Conference on Deterministic and Stochastic Modeling of Biointeraction,"DESTOBIO 2000"において同氏との連名で研究発表を行う予定である。
・昨年度からの継続課題として,複数種からなる生態系に対する基礎的な数理モデルとして,餌-捕食者関係にあるLotka-Volterra型3種系について,3種共存不可能な条件の下で,3種のうちl種を周期的にある定期間のみ欠落させ,わずかに移入させる,という時間上周期的な生態学的摂動によって3種共存が可能になる条件については,数値計算による解析で,生態学的摂動の時間周期と欠落時間長の間にある関係が満たされれば,3種共存が実現することがわかっており,3種系における諸パラメータとの関係について,さらに詳細な研究を進めつつある。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] H.Seno: "Transition matrix model for persistence of monocarpic perennial plant population under periodically ecological disturbance"Ecological Modelling. 117. 65-80 (1999)

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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