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1998 年度 実績報告書

微分力学系のgenericな性質に関するPalisの予想

研究課題

研究課題/領域番号 10740090
研究機関早稲田大学

研究代表者

林 修平  早稲田大学, 商学部, 助教授 (20247208)

キーワードホモクリニック点 / 双曲性 / リアプノフ指数
研究概要

交付申請書で述べたPalisの予想(Morse-Smale系と横断的homoclinic点を持つ力学系を合わせた力学系の集合はdenseである。)については、最近、2次元、C^1位相に対して、PujalsとSambarinoによって解決された。しかし、高次元については彼らの方法が適用できない本質的な困難がある。したがって、高次元の解決にはhomoclinic点をC^1摂動によって作るための全く新しい方法が必要とされる。そのための前段階として、ある重要な部分に弱い双曲性を持つような力学系がdenseにあることを示す。完全な双曲性があればhomoclinic点は存在するので、それに近い状態を仮定した上で、新しい摂動の方法を次年度に開発したい。上の弱い双曲性をある部分に持たせる定理は、今年度中に結果が出たのでそれをBerlinで開かれた国際数学者会議において結果だけを報告したが、まだ論文にしていないので来年度はその論文の完成と、新しい摂動方法の開発に努力する。さらに、Berlinの国際会議ではflowの安定性予想のある意味での拡張といえる結果(安定なベクトル場が属するg^1(M)のベクトル場で特異点のないものはAxiom Aとno cycle conditionを満たす。)も報告した。これは、安定性予想の解決で重要な役割を果たしたC^1 connectinglemmaを一般化した定理を用いて証明するが、Palis予想にも有効であると思える。この結果については、Berlinの国際会議の直後に開かれたTriestでの力学系理論国際会議で講演を行った。これも来年度中に論文としてまとめる予定である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Shuhei Hayashi: "Hyperbolicity, stability, and the creation of homoclinic points" Proceedings of the ICM, Berlin 1998. 2. 789-796 (1998)

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公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

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