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1998 年度 実績報告書

レーザー冷却法を用いた低速原子線の超精密レーザーマイクロ波二重共鳴分光

研究課題

研究課題/領域番号 10740211
研究機関東邦大学

研究代表者

金 衛国  東邦大学, 理学部, 講師 (20277346)

キーワードレーザー冷却 / レーザーマイクロ波二重共鳴分光 / 超精密なレーザー分光 / 超微細相互作用
研究概要

本研究は、レーザー冷却法を導入し、通常の原子線を超低速度(約10cm/s)まで超冷し、レーザーマイクロ波二重共鳴分光法による超高分解能・超高精度のレーザー分光を実現することを目的としている。本年度は、まず、レーザー冷却とレーザーマイクロ波二重共鳴分光に必要なレーザー周波数安定化装置を製作した。科研費により、ファブリ・ペロー干渉計システムを購入し、製作した安定化電子回路と組み合わせて、レーザー周波数安定化装置の製作に成功した。また、現有の実験装置を改良し、アルカリ金属の原子線源を製作した。
本実験では、原子線の速度(レーザー冷却が行われていたかどうか)を知る必要がある。今回は、Doppler効果を用いて、原子線速度及び速度分布の測定方法を確立し、Smをテストとして、その原子線の速度と速度分布を測定した。また、希土類元素のSm、GdやDyなどの原子の同位体シフトと超微細構造を測定し、超微細構造定数や原子核位置における電子密度が得られた。さらに、マイクロ波技術を導入し、Li原子に対して、レーザーマイクロ波二重共鳴分光の実験に成功した。この実験から、^6LIと^7LIの2s ^2S_<1/2>基底状態の超微細構造の分岐エネルギー、そして超微細構造定数Aを高精度で決定した。これらの成果は、日本物理学会で、98年9月に発表され、また99年3月に発表される予定である。
本年度のこれらの実験によって、本研究の準備や予備実験がほぼ終了になり、来年度は、レーザー冷却を用いたレーザーマイクロ波二重共鳴分光を行う。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] W.G.Jin,et.al.: "High-Resolution Laser Spectroscopy in Sm by Tunable Diode Laser" J.Phys.Soc.Jpn.V68No.2. (1999)

  • [文献書誌] W.G.Jin,et.al.: "Student Experiment for Determining the Fine Structure Constant" J.Phys.Soc.Jpn.V67. 2962-2963 (1998)

  • [文献書誌] T.Wakui, W.G.Jin,et.al.: "Atomic Beam Diode-Laser Spectroscopy" Jpn.J.Appl.Phys.V37. 4188-4190 (1998)

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公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

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