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1998 年度 実績報告書

パイロープ-グロシュラーガーネット固溶体の高圧合成実験及びその結晶化学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 10740252
研究機関広島大学

研究代表者

大川 真紀雄  広島大学, 理学部, 助手 (60263670)

キーワードパイロープ-グロシュラー固溶体 / 高圧合成実験 / X線結晶構造解析
研究概要

マルチアンビル型高圧発生装置を主に用いて、パイロープ-グロシュラー固溶体系列の単結晶合成実験を行なった。補助的にキュービックアンビル型高圧発生装置も使用した。合成実験は出発物質としてMgO、CaO、Al_2O_3、SiO_2の所定量の試薬混合物に数モル%のPbOをフラックスとして加えたものを用い、5〜6GPa、1400〜1500℃の条件で行った。現在までに両端成分を除いて組成系列上にほぼ連続して分布する数種類の組成を持つ単結晶合成に成功した。いずれの単結晶も最大数十ミクロン程度の微小な自形結晶である。
本年度には単結晶X線回折実験は(Mg_<1.11>Ca_<1.01>)Al_2Si_3O_<12>,及び(Mg_<1.48>Ca_<1.52>)Al_2Si_3O_<12>の組成を持つ二試料についてのみ行なわれた。回折実験に用いた試料は0.12×0.12×0.20mmの結晶片及び直径0.06mmの自形単結晶である。なお、化学組成値はX線回折実験後に被験試料をXMAで分析し決定した。後者の結晶はほぼ均一組成であったが、前者の結晶にはMg/Ca比に若干(数%)の組成ゆらぎが存在している。格子定数はそれぞれ11.601(1)及び比11.689(2)Åである。Dempsey(1980)は8配位席でのMgとCaの秩序配列の可能性を示唆しているが、今回の試料にはその証拠を見出すことはできなかった。結晶構造の精密化は空間群がIa3dとして行った。それぞれ275個及び165個の独立反射を用いてRFINE2により精密化を行い、R=0.033及び0.072の結果を得た。
格子定数の変化はベガードの規則より若干正に湾曲していることが確認できる。個々の原子間距離に注目するとX-O_1距離がごく僅かに正の湾曲傾向にある。

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公開日: 1999-12-13   更新日: 2016-04-21  

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