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1998 年度 実績報告書

酸化数の異なる5配位有機テルル種の創製とそれらを用いる超原子価化合物の合成と反応

研究課題

研究課題/領域番号 10740296
研究機関広島大学

研究代表者

箕浦 真生  広島大学, 理学部, 助手 (30274046)

キーワード超原子価 / テルル / カチオン / アニオン / X線結晶構造解析
研究概要

5つの芳香族置換基を有する15族元素(例えばEAr_5,E=P,As,Sb,Bi)や関連するAr_4E^±、Ar_3Te_±などは古くから研究されているものの、対応する超原子価16族元素化合物(Ar_5Te^+またはAr_5Te^-)は全く未知である。最近申請者らが合成した芳香族環を6つ有する元素の初めての例であるTeAr_6の新しい知見に基づき、炭素配位子から成る5配位有機テルル種Ar_5Te^±を合成し、新しい結合様式である超原子価テルルの性質を明らかにする目的で研究を行った。
これまでに本申請課題のAr_5Te^±の合成に関して最も有用であると考えられる前駆体、炭素配位子を5つ有するAr_5TeX(Ar=Ph-,p-CF_3C_6H_4-,X=Ar,F,Cl,Br,OH,etc.)、の合成法の確立に成功している。Ar_5TeXを用いて炭素配位子のみからなる5配位有機テルル化合物の合成を行った。Ar_5Te^-はAr_6Teの金属カリウムとの反応により溶液中低温下存在することを各種スペクトルデータおよび反応により確認した。この超原子価アニオン種は炭素官能基化が可能であり新しい6価有機テルル化合物へと導くことが出来た。合成した超原子価カチオン種Ar_5Te^+は驚くべきことに室温下安定に存在し、その構造はX線結晶構造解析により確定し四角錐型構造を有することを明らかにした。溶液中ではBerryの擬回転状態にあること見いだした。現在それぞれの新しい化学種の還元的脱離反応、不均化反応などについて検討を行っている。

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公開日: 1999-12-13   更新日: 2016-04-21  

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