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1998 年度 実績報告書

生体分子の光電子スペクトル測定手法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 10740332
研究機関岡崎国立共同研究機構

研究代表者

長谷川 真史  岡崎国立共同研究機構, 分子科学研究所, 助手 (10228447)

キーワード生体分子 / 液体エタン / 氷包埋 / 光電子スペクトル / 自己組織化単分子膜
研究概要

本研究のポイントは、液体エタンを用いた生体関連分子の非晶質氷包埋と、これを冷却したまま超高真空の測定チャンバー内に移送可能なサンプル調製チャンバーの製作にある。この手法はもともと、タンパク質などの高分解能電子線回折の分野で考案され、生体関連分子の構造研究に多くの成果をもたらしたものである。しかし、電子線回折装置の独特なサンプル周りの構造に特化しているため、それ以外のスペクトル測定装置で使用された例は皆無である。本研究で新たに開発する手法は、一般的な超高真空チャンバーで汎用的に使用できるものであり、光電子スペクトルだけでなくいろいろなスペクトロスコピーによる生体関連分子研究を可能にする。このため平成10年度は、(1)内部バルブ方式による高真空-低真空間の分離機構と、(2)液体エタン/低温金属圧着-ハイブリッド型急速凍結機構、の主要部分の設計を終え、チャンバー全体の製作に入った状況にある。また、実際に用いる試料基板の準備を進めている。基板からの光電子によるスペクトルバックグラウンドを低減させるために、試料基板はシリコン単結晶を用いる。シリコン基板への金属蛋白質固定は、自己組織化単分子膜(SAM)の手法を用いる。これは、後の操作で膜中の含水量を調節する時に、分子レベルで薄膜表面が平坦である必要のためである。具体的には、始めに末端にアミノ基を持ったアルカン分子のSAMを構築した後に、Sucinimido 4-(3-trifluoromethylazirino)benzoateをバインダーとして利用して、ペプチド結合によって蛋白質のアミノ基を固定する。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] S.Hasegawa,et al.: "Origin of the photoemission intensity oscillation of C_<60>" Phys. Rev. B. 58. 4927-4933 (1998)

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公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

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