1.単分子膜貼り合せ法による陰イオン選択性イオノフォアを包埋した人工平面脂質二分子膜(マクロBLM) 1)平成10年度実績報告書内容 RMQA^<4+>包埋マクロBLM:陰イオン選択性イオノフォアとして4種のRMQA^<4+>:ジオレオイルフォスファチジルコリン(DOPC):コレステロール(chol)=1:10:5及び1:5:2.5(モル比)のマクロBLMは、目的イオン濃度の増加に伴うの膜電位応答及び電気伝導度変化は観測されず、DOPC:chol=2:1(モル比)から成る膜と比べてバックグランドコンダクタンスの差がなかった。一方、カプリコート:DOPC:chol=1:10:5(モル比)のマクロBLMも、Iイオンに対して膜電位応答を示した。 2)平成11年度研究結果 RMQA^<4+>包埋マクロBLM:脂質にフォスファチジルコリン(PC)、フォスファチジルエタノールアミン(PE)、ホスファチジルセリ(PS)を混合して用いたマクロBLMを試作した。RMQA^<4+>:PC:PEまたはPS:chol=1:8:2:5及び1:9:1:5、1:10:0:5(モル比)のマクロBLMは、目的イオン濃度の増加に伴うの膜電位応答及び電気伝導度変化は観測されず、バックグランドコンダクタンスの差がなかった。以上の結果及び平成10年度実績報告から、RMQA^<4+>をマクロBLMに包埋できないと考えられる。一方、大環状ポリアミン誘導体(C_<16>H_<33>-〔16〕ancN_5)は、イオノフォア:DOPC:chol=1:4:2のマクロBLMがフタル酸イオンに対して電位応答を示した。今後、同誘導体について更に検討する予定である。 2.Tip-dip法による陰イオン選択性イオノフォアを包埋した人工平面脂質二分子膜(ミクロBLM) 今後、上記マクロBLMの結果をミクロBLMにフィードバックする予定である。
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