研究概要 |
本年はまずDacrydiumの外群となる属を選定するために、マキ科の構成属の系統関係について分子系統解析を行った。マキ科のほぼ全ての構成属(Dacrycarpus,Podocarpus,prumnopitys,Nageia,PhyllOcladus,Microstrobos,Lagarostrobos,Halocarpus,Lepidotamunus,Falcatifolium,Mycrocachys,Acmopyle,Decussocarpus,Parasitaxus)において葉緑体DNAのmatK遺伝子の塩基配列を解析した。その結果、PrumnopitysとLagarostrobosがDacrydiumに近縁であり、外群として適切であると判断された。 引き続いてDacrydiumの構成種間の系統解析に適切な遺伝子の選択を行った。その結果、葉緑体DNAのmatK遺伝子が適用可能であると判断した。現在、ニュージーランドとニューカレドニア、東南アジアに分布する種を中心にして11種(D.elatum,D.Penctinatum,D.nidulum,D.lycopodioides,D.guillauminii,D.ellipticum,D.cupressium,D.colensoi,D.bidwillii,D.araucarioides,D.balansae)にて塩基配列の決定を進めている。
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