追加採択の決定が10月であったこと、また、予算交付額が申請額より少ないことから、当初予定を大幅に変更した。当初計画では、初年度に植物の交配実験を行い、翌年度の実験材料とする予定であったが、10月は既に花期が終っていたため、これは行わない。また、蛍光顕微鏡の購入はせず、九州大学理学部の設備を利用する。九州大学を選んだ理由は、平行して行っている研究の共同研究者が所属しており、設備使用に関しての便宜を得やすいからである。今年度は、ユウガギク、シロヨメナ、ノコンギクそれぞれのゲノムサイズの測定及び、FISH法GISH法に用いる試料作成を行っている。予備的な実験により、染色体サイズの小さいユウガギクの方がゲノムサイズが大きいという矛盾した結果が得られたが追試が必要である。染色体試料を用いてFISH法を行ったが、2倍体のユウガギク、2倍体のシロヨメナは共に1対のrDNA遺伝子をもっていることが明らかになった。 研究発表欄の3編の論文は、いずれも本研究と密接に関るものである。
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