La_2CuO_4のLaサイトをBaで置換した単結晶を系統的に酸素分圧を変化させた条件下で育成した。酸素分圧が増加するとBa置換量が増加することを見いだした。この結果は、Laに比べてイオン半径の大きなBa置換するとより高圧下で相が安定化されることを示している。本研究では更に、Cuサイトをイオン半径の大きなZnやイオン半径の小さなNiを置換固溶した単結晶を育成する技術を確立した。Cuサイトの置換の場合にはLaサイトの置換とはことなり、置換固溶量と安定化される圧力条件に有為な相関関係を現時点では見いだすことは困難であった。しかし、本研究を通じてLa_2CuO_4のLaサイトをBaであるいはCuサイトをZnやNiで置換固溶させる場合に有用なそれぞれの元素の分配係数を求めることで単結晶の育成にひつような条件を確立することができた。
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