研究概要 |
本研究は,顕微鏡対物レンズと振動電極を同軸配置することにより,試料表面を視覚的に観察しながら局部腐食のモニタリングを行うことを目的としている.振動電極は試料表面近傍の電位勾配を計測するため,局部腐食進展の評価のために,試料表面の振動電極との距離が重要となってくる.そこで本年度は,振動電極と試料表面の距離を計るために,共焦点型表面形状測定法を顕微鏡に組込むことを考えた. はじめに,試料の位置制御を行うDCサーボモータによるXY自動ステージを組立てた.このステージのを用いて,光学系の性能を評価するため,ステージの位置決め精度を測定する必要がある.そこで,レーザ測長器を用いてステージの位置決め精度を測定した.その結果,±10mmの範囲において誤差は±2μm以内に収まっていた.また,位置決めの分解能は0.2μm程度有することを確認した. 次に,光学系の組立てを行った.対物レンズは高開口数を有し球面収差を小さく押える必要があるため,1枚の非球面レンズを用い,振動電極用の孔を加工したものを用意した.現在,ビームスプリツタ,He-Neレーザ,結像レンズ等の光学部品を配置し,アライメント調整を行っている.また,受光部にCCDカメラを用いているので,画像取込みおよび画像処理のためのプログラムを作成し,反射レーザ光の強度分布を測定出来るようにした.
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