• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

1998 年度 実績報告書

マルチワイヤソーによる精密スライシングに関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 10750089
研究機関鳥取大学

研究代表者

坂本 智  鳥取大学, 工学部, 助手 (90294339)

キーワードマルチワイヤソー / スライシング / 工作機械
研究概要

マルチワイヤソーによるスライシングの高精度・高効率化を目的とし,硬脆材料(シリコンおよびソーダガラス等)に対するスライシング実験を行い,スライシング時の切削抵抗・スライシング時間およびスライシング面の評価を行った.本年度の実験の結果,以下のような結論が得られた.
ワイヤ走行速度が速いほど加工時間が短く,比加工エネルギも小さくなる傾向にあった.また,スラリー中の砥粒濃度は高い方が効率良くスライシングできるが,ランニングコストを考慮すると重量比で50%程度で十分であることがわかった.さらに,ワイヤに与える張力は,使用ワイヤの引張り強度を考慮した上で,できる限り大きくする方がカーフロスも小さく,加工時間も短くなる傾向にあった.
従来のマルチワイヤソーでは加工部(ワイヤと被削材との間)に常時ワイヤが接触しているため,十分な量のスラリーを供給することが難しい.本年度は目標の一つに掲げていたワーク回転型マルチワイヤソーの実験用試作機を製作し,その基本的性能についても明らかにした.ワーク回転型ワイヤソーでは被削材自身が回転運動を行うため,加工部へ容易に十分な量のスラリーを供給することができる.このため,加工時間の短縮が可能となった.また,スライシング面上を走行するワイヤとスラリーとによって,スライシング面はラッピングを施した場合と同等の効果が得られ,ソーマークの無い良好なスライシング面粗さを得ることができた.さらに,ワイヤの軌道がずれた場合,従来のマルチワイヤソーではウェハに反りを生じてしまうが,ワーク回転型マルチワイヤソーでは加工の進行とともに自動的に反りを修正することができた.

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] 坂本 智: "ワイヤソーによる硬脆材料の高効率切断に関する基礎的研究" 1998年度砥粒加工学会学術講演会講演論文集. 276-277 (1998)

  • [文献書誌] 坂本 智: "ワーク回転型ワイヤソーによる硬脆材料の切断加工" 1998年度精密工学会九州支部・中国四国支部 佐賀地方講演会 講演論文集. 7-8 (1998)

  • [文献書誌] 坂本 智: "ワーク回転型マルチワイヤソーのスライシング性能" 中国四国支部第37期総会・講演会 講演論文集. No.995-1. 135-136 (1998)

URL: 

公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi