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1998 年度 実績報告書

有機非線形光学結晶の位相整合条件を満たす超精密加工法の研究

研究課題

研究課題/領域番号 10750092
研究機関熊本大学

研究代表者

佐伯 守彦  熊本大学, 工学部, 講師 (10284738)

キーワード有機非線形光学結晶 / 位相整合条件 / 位相整合角 / 超精密切削 / 結晶材料 / 第2高調波発生(SHG) / 波長変換 / 青色レーザ
研究概要

本研究は,光記録や計測等の分野で装置の性能向上に必要とされる緑・青色小型レーザの実現を可能にする波長変換素子に用いられる有機非線形光学結晶の超精密加工法の研究を行っている.非線形光学結晶を用いた高効率波長変換を実現するには,位相整合条件を満足した状態で結晶を用いなければならない.有機非線形光学結晶は,大きな波長変換効率が得られる可能性を持つ材料であるが,反面,位相整合条件を満足するための角度許容幅が非常に狭く,数秒単位での角度精度で結晶方向を決定し,鏡面に加工する必要がある.
本年度は,有機非線形光学結晶を表面粗さ10nmRmaxの鏡面に加工することができる超精密旋盤の上に波長変換を行う第2高調波発生装置を組込み,加工装置の上で有機非線形光学結晶の波長変換効率を測定できるようにした.また,有機非線形光学結晶を固定する試料台は,結晶に微小な角度変化を与えるための機構を組み込むように設計・製作した.具体的には,マイクロメータを用いた粗動機構と圧電素子を用いた微動機構を組み合わせる構成にすることで角度範囲±5°の範囲で微小角度の変化が与えられるようにしている.
今後は,製作した微小角度変化機能を有する試料台の性能評価を行い,実際に設計した通りの角度変化が得られることを確認する予定である.また,構築した第2高調波発生装置を用いることで有機非線形光学結晶の波長変換効率を測定し,位相整合条件を満足する結晶方向を同定すると同時に鏡面加工することで角度許容幅の狭い有機非線形光学結晶の波長変換機能を最大にする超精密加工法の実現を目指す予定である.

URL: 

公開日: 1999-12-13   更新日: 2016-04-21  

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