研究概要 |
10年度に導出されたモデル方程式(ハルトマン境界層が安定であることを仮定,磁場方向の座標に関してフーリエ級数展開)を使って、理論解析および数値解析を行なった。 (1)減衰渦にたいるす線形近似解を解析的に求め、それを詳細に考察した。 (2)線形定常渦の数値解を求め、各フーリエ成分ごとの平行境界層内の分布(磁場に垂直な面内の分布)を明らかにした。 (3)非線型問題の数値解析をおこない、乱れの時・空間発展と各フ-リエ成分間の相互作用について調べた。 このうち(2)については、解析解が得られる可能性が残されている。見通しの良い考察を行うためには数値解よりも解析解のほうが好ましいので、引き続き解析解の導出が試みられている。ただし、方程式は無限組みの連立微分方程式(数値解析では10組み程度で打ち切られている)なので、解が得られるかどうかは明らかでない。 また、上述のモデルを再検討した。その結果、壁面上に不連続(絶縁体壁と電極面の不連続など)がある場合にも対応できるように拡張するには、モデルを修正する必要があることが明らかになった。
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