研究概要 |
本年度は報告者が提案したマイクロ流体機械システムを実現するために以下に示す基盤技術を検討した. (1) マイクロ流体機械デバイス(マイクロバルブ)構造の設計 半導体微細加工技術を応用展開したマイクロマシニング技術でマイクロ流体機械システムの構成要素となるマイクロバルブを設計し,加工プロセス全体を検討した.加工プロセスは主にリソグラフィー,異方性エッチング,薄膜形成からなり,直径3インチのウエハ上にマイクロバルブが一括処理で製作される. (2) マイクロマシニング技術によるマイクロ流体機械デバイスの開発 (1) シリコンの結晶異方性エッチング技術を用いて流体機械デバイス構造を実現することが可能な新しい加工プロセスを確立した.具体的には,複数のシリコン基板を組み合わせることでマイクロ流体機械デバイスを実現するような加工方法を開発した. 基板上に3次元構造体を形成するために段差部へのホトレジストのパターニング方法も併せて検剖した.具体的にはめっきレジストを用い,100ミクロン以上の高段差部にもレジストパターンを飛成させることが可能となった. (2) 可動部分となる金属フィルムの製作方法及び製作条件を確立した.可動部分となる金属薄膜は,先ず,通常,半導体デバイス及び磁気ディスクのヘッドにおいて用いられている金属薄膜を蒸着・バターニングをした後,金属めっきを施して耐久性のある部材にした. 今後はバルブ構成要素を組み立てるためのパッケージ技術などを検討する予定である.
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