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1999 年度 実績報告書

知的合成動作制御法によるロボットの適応的デクストラスモーションの実現

研究課題

研究課題/領域番号 10750196
研究機関東海大学

研究代表者

鈴木 昌和  東海大学, 工学部, 助教授 (40226551)

キーワードロボット / 学習制御 / 適応行動 / 行動進化
研究概要

基本的動作の制御のみを与えれば複雑で器用な動作を獲得できるようなロボット知能化方法論として提案している知的合成動作制御法(ICMC)に基づいて,垂直多関節型5軸ロボットによるボールの捕球・投球動作を実現した.まず捕球・投球動作を(1)ボールを認知しハンドを移動して捕球する捕球動作(2)ハンドを振り上げ投げ動作に備えて構える振上動作(3)ハンドを振り下ろしてボールを目標位置へ投げる投球動作 の3つの要素動作に分けて考え,これらを合成PTP動作としてとらえてそれぞれ合成動作最適化により最適化を行い
・捕球位置まで高速に移動し,かつ残留振動が抑制された捕球動作
・高速にしかも残留振動少なく指定された望ましい位置・姿勢にハンドを移動する振上動作
・障害物から十分離れた飛行軌跡でボールを指定された目標位置に投げる投球動作
のような器用で巧妙な動作を獲得した.次に各動作を行う状況を変えながら最適合成を行って,典型的なパラメータ値に対して最適合成を行って得た経験知識をそれぞれの知識アレイに記憶して活用することにより,未経験のパラメータの組み合わせに対しても準最適な合成動作を推定・実現できることが確認された.
その上で最適合成動作として得られた捕球動作,振上動作,および投球動作を一段階上の知能化レベルの要素動作と考えて最適合成することにより,デクストラス捕球・投球モーション,すなわち,"様々な未経験の状況にも適応できる捕球・投球動作"を実現し,知的合成動作制御法の有効性を確認した.
更に知的合成動作制御法に基づいたロボットの行動進化,すなわち,関節の回転のような最も基本的な動作を知的合成動作制御法に基づいてどのように複雑な動作に進化させて行くかを考察し,行動が複雑になるにつれて膨大な数になる動作実行に必要な制御パラメータを知識アレイのネットワーク化によって対処することで行動進化を効率的に実現する枠組みを提案した.

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Masakazu Suzuki: "Robot Behavior Evolution based upon the Intelligent Composite Motion Control"Recent Advances in Mechatronics, O. Kaynak, S. Tosunoglu and M. Ang, Jr (Eds), Springer. 245-258 (1999)

  • [文献書誌] Masakazu Suzuki: "Robot Behavior Evolution using Knowledge Array Network"Proc. of 1999 European Control Conference, Karlsruhe. Paper No. F107 (1999)

  • [文献書誌] 鈴木昌和: "知的合成動作制御法に基づくロボットの行動進化"第17回日本ロボット学会学術講演会講演論文集. 989-990 (1999)

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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