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1998 年度 実績報告書

大容量交流超伝導導体の最適化設計手法の研究

研究課題

研究課題/領域番号 10750205
研究機関新潟大学

研究代表者

福井 聡  新潟大学, 大学院自然科学研究科, 助手 (70293199)

キーワード交流損失 / 縦磁界 / 大容量交流超伝導導体
研究概要

大容量交流超伝導導体の最適化設計を行うには,導体の交流損失特性と安定性を評価する必要がある.これら両者は,導体のさらされる磁気的環境に大きく依存するため,実用機器における導体の使用環境を考慮して評価する必要がある.従って,本年度の研究では,上記の点を系統的に解明することまず第一の目的とした.そこで,大容量超伝導導体の交流損失を最小にし,安定性を損なわない導体構造の最適化設計手法の開発のため,それらの交流損失特性を評価した.これにあたり,まず素線およびケーブル導体として最も電流容量の小さい(6+1)本撚りケーブルの損失特性を実用電力機器の巻線中における電磁界環境を模擬した状況下で評価した.この点については,従来の我々の研究成果でも部分的には得られているが,系統的な評価は行っていなかった.今年度の研究では,まず撚りのピッチと向きを変えた数種類の素線および1次ケーブルを用意し,それらの交流損失特性と外部縦磁界の向きと大きさ,及び素線の撚りピッチとの関係について,系統的な評価を行った.その結果,外部縦磁界と素線内部に発生する自己縦磁界の向きが同じ場合,外部縦磁界の大きさと向きに対応させて素線及びケーブルの撚りピッチを適正に調整することにより,交流損失を最小化できることが明らかになった.さらに,交流損失を最小化できる素線撚りピッチの最適化条件を得る手法を開発できた.この結果を用いて,素線を36本束ねた電流容量が2kA級のケーブル導体を設計・試作し,現在その評価を行っている.

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] S.Fukui,O.Tsukamoto,K.Negishi: "AC loss of low temperature superconducting AC wire caused by longitudinal and azimuthal AC magnetic field components" Physica C. 310. 142-146 (1998)

  • [文献書誌] S.Fukui,K.Negishi et al.: "AC Loss of Multifilamentary Superconducting AC Wire caused by Longitudinal and Azimuthal AC Magnetic Field Components" IEEE Transaction on Applied Superconductivity. (発表予定).

  • [文献書誌] 根岸司明,塚本修巳,福井聡,宮下克己,福田州洋: "交流用NbTi超電導線の縦方向および周方向磁界による交流損失特性" 電気学会研究会資料. 23-27 (1999)

  • [文献書誌] 平澤巧,福井聡,山口貢,佐藤孝雄: "超電導多層ケーブルの電流分布と交流損失に与える導体構造の影響" 電気学会研究会資料. 29-34 (1999)

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公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

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