研究概要 |
本年度には,ベクトル量子化による低ビットレート動画像圧縮システムの開発に着手した. アルゴリズム設計 乗算,除算を用いずに,加減算とシフト演算のみで実現出きるベクトル量子化をベースにしたアルゴリズムの開発を行った.このアルゴリズムを用いれば,PHSの29.2kbpsを用いて1秒間に10枚の176×144ピクセルのQCIF画像を伝送することができる.ベクトル量子化以外の処理は非常に簡単であり,特にデコードが簡単というベクトル量子化の特性を活かしたものとした.現在のアルゴリズムはPentium200MHzを用いればわずか数msでデコードが可能である. システム開発 既に開発を行ったベクトル量子化プロセッサFMPP-VQ64を用いたシステムの開発を行った.本システムは,ベクトル量子化以外の処理は通常のパソコンのCPU上で行い,パラレルポートを通じてFMPP-VQ64に,ベクトル量子化データを受け渡す.今年度は,まず,FPGAとFMPP-VQ64を手配線で結び,25MHzでの動作を確認した.しかし,実時間の処理には,50MHzでの動作が必要であり更なる改良が望まれる.
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