研究概要 |
映像中の顔の識別方法として,「見え(appearance)」に基づく方法を中心に検討した.映像中の顔を検出・追跡することにより顔シーケンスが得られる.任意の2つの顔シーケンスの照合方法としで,(1)顔シーケンス中の最も正面向きの顔を選択して照合する方法,(2)顔シーケンス間の「最近接対」を選択して照合する方法,という2つの方法を提案し,ニュース映像とドラマ映像,合計10時間弱に適用した結果,最近接対を利用する照合方法がより精度の良い照合を実現していることが分った.ついでこの照合方法を応用して,ドラマ映像に対する顔による自動索引付け手法について検討を行った.連続ドラマの第一話から,システムが選び出した数十程度の顔シーケンスに対して人手で名前を付与してやることにより,続く第二話以降の顔シーケンスに対し,70%以上の正解率で自動名前づけが実現できている.これにより,ドラマの自動内容理解,ドラマデータベースのための自動索引付け,ドラマのハイパーテキスト化などの応用が可能になると期待できる.
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