研究概要 |
配置要素の形状特徴による局所的な配置手法として遺伝的アルゴリズム(GA)によって大局的な配置手法を組合せることで,従来の手法より効率的に板取を行う手法を確立することである.本手法の有効性を検証するために試作システムを構築した. 「GAによる配置法」の開発と試作システムの構築に重点をおいた.また,申請者が開発した事例ベース推論による部品の形状認識部の性能を向上させるため,生産現場から事例(部品データや板取結果)を収集した. (1) GAによる配置法の開発:GAにおけるストリングには部品を表すアルファベットを割り当て,世代交替過程で,評価/スケーリング/選択/交叉/突然変異の操作を行い,各部品の配置位置を求める.ここで,評価,スケーリングで用いる適合度は,各個体における部品の配置によるスクラップ量をもとにして求める.また,選択には,先の適応度によるエリート保存戦略に基づいて,スクラップ量の少ない個体が,子世代に引き継がれる.このような考えでGA手法を構築した. (2) 形状認識部の性能向上のための事例データ収集:事例ベース推論手法には大量の事例データが必要である.そのため,申請者は,電子部品加工業者から,実際に製品に使われている部品データおよび板取結果を提供してもらった.そのデータの整理を行った.
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