研究概要 |
本年度の研究実績は以下のとおり. ● いわゆるskew Toeplitz作用素の特異値計算法を発展させた,Toeplitz作用素の特異値計算によるギャップ距離計算法について,国際会議(MTNS98)にて発表を行なった.また同結果をまとめた論文を論文誌System andControl Lettersに投稿し,採録が決定した. ● ギャップ距離を用いた解析のひとつとして,双一次変換による連続時間ベースのサンプル値制御系設計のロバスト安定解析を行った.すなわち零次ホールド離散化の後に逆双一次変換を施したときの原プラントとのギャップ距離を,閉ループ安定性とサンプル周期の関係を示す尺度として導入し,H^∞ループ整形法を用いたときのサンプル周期と閉ループ安定性の関係を明示的に示した. ● 得られた理論の実験的検証を目的として,倒立振子の安定化制御実験システムを構築し,ロバスト性に関する基本的な検討を行なった.
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