研究概要 |
自動車のステアリングコントロールは、基本的に2型の制御系で構成されており、制御論的に考えるとそのコントロールは難しい部類に入る。しかしながら人間は、若干のトレーニングをすることでこの問題をクリアし安全に自動車をコントロールするコツをつかんでいる。従来の自律走行車両では、シンプルでないセンサたとえば、2Dイメージセンサや近接センサとの複合などを用いそれらの情報を処理するためコンピュータを用いたシステムが使われている。それらシステムは、高価な計測装置と実用的でない装備をしている。特に、2-Dイメージセンサ、それ自身は安くコンパクトであっても2Dイメージプロセッシングのために非常に重いコンピュータ処理を必要としそれが非現実的なコンピュータシステムになってしまっている。本研究では、人間の自動車運転のコツに着目し、無人自律走行車両のコントロールを行う方法を検討する。本年度研究では,3つのアプローチを行った. [1] 人間のコツの自律走行車にインプリメント [2] GPS,複数センサによる高精度軌跡トラッキング [3] シミュレーションによる制御のためのアルゴリズム等の開発期間の短縮 人間のコツをインプリメントするため周辺視,注目視の概念を模し全体を2Dカメラ画像をとらえ目標とする距離は,1Dカメラ的な信号処理を行う自律走行車両を開発した.これによりカメラ部にハードウェア可動部をつけることなくリアルタイム高速処理可能にした.高精度な車両軌跡トラッキングのため,外部センサからの情報をフュージョンするため,ファジィロジックとカルマンフィルタを使った信号処理法を提案し,実際のデータを用い,その検証をおこなった.また,制御のためのアルゴリズムの開発期間短縮のための車両ダイナミックスのモデリング法に関する研究を行い,実際にほぼリアルタイムでシミュレーション可能なモデルの構築を行った.
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