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1999 年度 実績報告書

静的及び繰返し荷重下における連続繊維シートの付着・定着機構

研究課題

研究課題/領域番号 10750350
研究機関北海道大学

研究代表者

佐藤 靖彦  北海道大学, 大学院・工学研究科, 助手 (60261327)

キーワード連続繊維シート / 付着応力-すべり-ひずみ関係 / 疲労荷重 / 平均応力-平均ひずみ関係
研究概要

本研究の主たる実績を以下に示す。
1.本研究において,静的荷重下における連続繊維シートの付着機構を実験的に明らかにし,得られた付着機構に基づき付着応力-すべり-ひずみ関係(以下「付着モデル」)を構築した。本付着モデルは,コンクリート強度,積層数,接着幅の影響を考慮できるものであり,実際の剥離発生・進展過程,さらには,剥離耐力を精度良く予測できるものである。
2.疲労荷重を受ける連続繊維シートの付着機構および疲労寿命を実験的に明らかにし,静的荷重に対して開発された付着モデルの疲労荷重を受ける場合への拡張を図った。一定の荷重比(上限荷重/静的付着耐力)で比べた場合,連続繊維シートの剛性が大きい方ほど,局部的な付着応力が静的荷重時の局部付着強度に比べ小さくなることにより,疲労寿命が長くなることを明らかにした。また,付着モデルを用いた数値計算より,局部付着応力比(局部付着応力の上限値/静的局部付着強度)と疲労寿命との関係は,剛性によらずほぼ一義的な関係で記述できることを示した。
3.本付着モデル及び鉄筋に対する既往の付着モデルを用いた,連続繊維シートで補強した鉄筋コンクリートの一軸引張挙動の数値シミュレーション手法を構築した。本手法は,連続繊維シートの剛性が大きいほどひび割れ間隔が小さくなることや鉄筋の付着応力が小さくなることなどの実験的事実を定量的に評価することができる。また,本手法を用い,連続繊維シート補強鉄筋コンクリートの平均応力-平均ひずみ関係をも構築した。本関係において,コンクリートの平均応力-平均ひずみ関係は,コンクリートの引張強度とともに鉄筋比およびシートの補強筋比により表される。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] 佐藤 靖彦: "炭素繊維シートの付着機構に関する基礎研究"土木学会論文集. 648(5月掲載). (2000)

  • [文献書誌] 森脇 渉: "炭素繊維シートの付着に関する疲労性状について"土木学会北海道支部論文報告集. 56(A). 624-629 (2000)

  • [文献書誌] Tamon UEDA: "Experimental Study on Bond Strength of Continuous Carbon Fiber Sheet"Proceedings of Fourth International Symposium on Fiber Reinforced Polymer Reinforcement for Reinforced Concrete Structures. SP-188. 407-416 (1999)

  • [文献書誌] Yasuhiko SATO: "Bond Behavior of Carbon Fiber Sheet under Fatigue Loading"Proceedings of the Civil and Environmental Engineering Conference. 3. 9-12 (1999)

  • [文献書誌] Yasuhiko SATO: "Tensile Behavior of Reinforced Concrete Elements Strengthened by Carbon Fiber Sheet"Proceedings of Fourth International Symposium on Fiber Reinforced Polymer Reinforcement for Reinforced Concrete Structures. SP-188. 697-710 (1999)

  • [文献書誌] 逆井 温子: "炭素繊維シートの積層数が付着疲労挙動に及ぼす影響"土木学会第54回年次学術講演会講演概要集. V. 706-707 (1999)

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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