• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

1998 年度 実績報告書

非定常流れ場における砂州の変形過程と移動床系の応答予測に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 10750393
研究機関舞鶴工業高等専門学校

研究代表者

三輪 浩  舞鶴工業高等専門学校, 建設システム工学科, 助教授 (70190832)

キーワード砂州 / 混合砂 / 流量変化 / 分級 / 変形過程 / 抵抗則 / 流砂量
研究概要

本研究は,砂州の発達および変形過程を混合砂河床と一様砂河床を対比して,それらの特性を抽出するとともに,非定常流れ場における砂州の変形過程と移動床系の応答予測を行うことを目的としている.本年度は平坦河床から平衡状態に至る砂州の発達過程とこれに接続する流量増加および流量減少による砂州の変形過程に着目して検討を行った.以下に得られた結果を要約する.
1) 発達過程では混合砂河床の方が一様砂河床よりも早く平衡状態に達する.平衡状態の砂州波長は両河床ともほぼ同程度であるが,混合砂の場合の砂州波高は一様砂の場合の約2/3程度に抑えられた.これは混合砂の場合は砂粒子の分級によって深掘れ部に粗砂が堆積し,洗掘が抑制されたことによる.
2) 流量が増加すると砂州は減衰する.混合砂の場合は減衰過程で反砂堆の発生を伴うが,砂州が消滅することはない.一様砂の場合は反砂堆の形成によって砂州は消滅した.この反砂堆は不安定で,通水を続けると再び砂州が形成された.発達過程における残存砂州の減衰過程では,波長は混合砂,一様砂とも同様な減衰傾向を示すが,波高は混合砂の方が減衰速度が遅く,流れ場への追随性は緩慢であるといえる.
3) 流量を減少させると砂州は成長する.これは流水の蛇行がより顕著になり,洗掘を促進させるためである.この傾向は一様砂河床に顕著に現れ,混合砂河床では粗砂の堆積に伴う深掘れ部の洗掘抑制によって波高の増加は一様砂よりもかなり抑えられた.
4) 発達,減衰,成長の各過程を通じて,堆積高は一様砂河床,混合砂河床とも顕著な差異はないが,洗掘深は混合砂の方が低く抑えられ,これが両河床における砂州波高の差に現れている.また,流砂量はおおむね混合砂河床の方が大きい.これは砂州の形状抵抗は一様砂河床の方が大きいためであると考えられる.形状抵抗を考慮した抵抗則を用いて流砂量を予測したところ,おおむね実験結果を説明することができた.

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 三輪浩: "流量変化による交互砂州河床の変動と形状特性(発表予定)" 土木学会年次学術講演会講演概要集. 54. (1999)

URL: 

公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi