1. 人工衛星画像対応のディジタルプロッターを設計する際にまず重要になるのは人工衛星画像の標定手法の選択である。図化の際に、リアルタイムでの高速な処理を実現するために従来型とは異なる2次元アフィン投影に基づく標定手法を考案し、実画像を用いることでその精度検証を行い従来のものと比較しながらその特性を探った。 2. ディジタルプロッターの開発については、まず標定点の画像座標の計測を行うために必要なディジタルステレオコンパレータと標定計算機構の開発と、ディジタルプロッターの基本設計についての研究を行った。本年度は計測が可能なシステム作りを目指すため、マニュアル操作による従来型の計測システムのみを実装した。 3. ディジタルプロッターとコンパレータの性能を試すため、標定済みの空中写真と人工衛星画像を用いて、その精度検証を行い安定して高い精度で計測できることを確認した。 4. 図化機構における人工衛星画像の実体視と自動マッチングのためには、独自のエピポーラ画像作成手法を用いる必要がある。従来の複雑な手法ではなく、より簡易的で高精度のエピポーラ画像作成手法を開発しその検証を行った。 5. 同様の標定手法に基づく、DTMを用いた人工衛星画像のディジタルオルソ画像作成手法の研究を行った。
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