1 熱源機器に関する技術情報、技術開発状況に関する試料収集。 昨年度に引き続き文献やメーカー、専門家へのヒアリング等により、現状の熱供給に使用される熱源機器の技術情報を収集し、特に電気駆動大型冷凍機において効率向上の進んでいる点を明らかにした。また、近年開発の進む小型ガスエンジン、燃料電池等の技術開発動向を調査し、基本性能の予測値を定め、後述のシミュレーション用基礎データとした。 2 2020年頃の熱供給状況シナリオの策定 前年度の成果に基づき、床面積の将来予測および以前に実施した関西地区のエネルギー消費調査データの詳細分析をおこなって2020年頃の大阪府域における熱需要の変化予測をおこなった。また、家庭用小型燃料電池、業務用燃料電池などを使用した熱供給システムの性能予測シミュレーションを、系統電源の環境負荷変化予測と併せて実施するとともに、地域熱供給ネットワーク(廃熱・熱源水の広域搬送)を導入した場合の省エネルギーポテンシャル予測をおこなった。 3.地域レベルでみた各シナリオの総合的評価 上記各シナリオと、大阪府における産業・運輸部門を含めたエネルギーフローをベースに、各種シナリオに応じて推定した大阪市の民生部門熱供給による、エネルギー消費量、二酸化炭素排出量、廃熱放出量等を計算し、各シナリオの比較評価をおこなった。
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