本研究では、従来の地理情報システムが持つGUI環境や操作性に加え、基本となるデータベースをパラメータとする数値解析により、環境・エネルギー情報を生成し、これを新たなデータベースとして、付加する解析システムをリンクさせた、環境GISシステムの構築を目的とする。 そのため、地理情報(GIS)や地域環境情報を総合的に捉え、これらを有効に活用した環境場の予測および地域エネルギーの活用可能性について調査を行った。 本年度は、環境GISデータベースを用いて熱環境シミュレーションを行い、都市気候状態のモデルスタディを行い、土地利用形態と熱環境の観点からみた、地域ポテンシヤルを評価する。さらに、これらの外部環境状態をもとに、詳細都市計画による微気候環境場の推量システムの開発を行った。 1998年7月から1年間、筑豊地域において熱環境実測を行い、河川が中心を流れる盆地内の地方都市の特徴を明らかにした。 また、商業地域で高密市街地である福岡市天神地区を対象として、模型実験を行い、風の様子を検討した。 さらに、自治体の環境政策に関する意識を知るために、アンケート調査を実施した。
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